健康的な生活 読書・本要約

老化は疾病、治療できる!「LIFE SPAN 老いなき世界」【要約】

2021年9月20日

こんにちわ!じまろーです。

大ベストセラーです。やっと読みました。なぜ早く読まなかったのかと後悔するくらいおもしろい本でした。

LIFE SPAN 老いなき世界
デビット・A・シンクレア著

ある研究によれば、85歳の男性は平均4種類の病気の診断を受けていて、同年齢の女性はその数が5種類となります。

また、あらゆる種類のがんを撲滅したとしても、私たちの寿命は平均2.1年しか伸びません。それは、がん以外のすべての原因による死が依然として指数関数的に増えていくからなのです。

つまり、私たちの晩年は、老化による病気との闘いが決定づけられている。

  

「いや、本当にそうなのか?」

  

本書の衝撃的な要点は下の1点です。

老化は避けて通れないものではなく、疾病のひとつ。老化治療できる

老化が治療できるということは、「加齢によって数々の病気に冒されることがなくなり、寿命が尽きるその日まで健康的に元気でいられる」ということです。

誰もが望む未来ではないでしょうか。

  

デビッド A シンクレア

ハーバード大学医学大学院で遺伝学教授、同大学の老化背う仏学研究センターの共同所長で、老化研究の世界的権威。

現在200以上の論文を発表しており、2014年にはタイム誌による「世界でも最も影響力のある100人の一人」に選出。

2018年には「医療におけるトップ50人」の一人にも選出されている。

シンクレア博士は1969年6月26日生まれです。2021年現在、52歳です。

気になりますよね。老化研究の権威である博士がどんな人か。

これで、年齢より老けて見えたりすると、おいおいってなりますよね。

ご安心ください。めっちゃ若いです。

下は、最近のシンクレア博士の動画です。

  

  

後述しますが、シンクレア博士は、本書に書かれた長寿遺伝子を働かせる方法を自分の身体で実践しています。

そんな博士が、こんなに若々しいのは説得力増しますよね。

  

この本は、下のような思いをお持ちの方におすすめです。

こんな方におすすめ

  • 老化が疾病って信じられない。
  • 老化が治せるなら、治したい。
  • 健康寿命を長くするために今できることはあるの?

  

老化の原因

「老化が疾病である」という根拠は、本書の中で数多くの酵母やマウスを使った研究結果から証明されています。

ただし、ここで説明するとあまりにも膨大になるため、ざっくり説明します。

ここでは、下の2つの言葉を知る必要があります。

「DNA」と「エピゲノム」

DNA

デオキシリボ核酸の略。細胞が機能したり、ウイルスが増殖したりするのに必要な情報が符号化(デジタルな情報)されている。ねじれた「はしご」のような二重らせん形状をもつ。「体の設計図」と呼ばれる。 DNAは、じつに頑丈な物質。少なくとも4万年前のネアンデールタール人の死骸からも、取り出すことができる。

しかし、DNAの情報だけでは、説明できない遺伝情報があります。

それは、DNAがデジタル情報とすれば、体内にもうひとつのアナログ情報が存在するということです。

このアナログ情報を「エピゲノム」といいます。

エピゲノム

DNAの遺伝情報によらない、アナログの情報。親から子へ受け継がれる特徴のうち、DNAの文字配列そのものが関わっていないもの。

私たちの身体をつくる細胞には、すべて同一のDNAがしまわれています。だとしたら、神経細胞と皮膚細胞の違いを生んでいるものは何なのか?

その答えがエピゲノムです。

エピゲノムを理解するのに分かりやすい例えがあります。

私たちのDNA配列全体をグランドピアノとすると、1つ1つの鍵盤が遺伝子に相当します。そして、このピアノを弾くのがエピゲノムです。

エピゲノムは、単に音を出すだけでなく、音の強弱や和音を組み合わせるなどして、音楽はジャズにもなれば、ロックにもなる。

エピゲノムが私たちの生命活動をコントロールしているのです。

そして、エピゲノムのピアノ演奏で弾き間違いが起こります。

1か所で音を間違える程度では、ほとんど気づかれず、懸念するほどのことではありません。

しかし、この弾き間違いが多くなり、ミスの間隔も短くなると、ピアノ演奏は台無しになってしまいます。

このエピゲノム(ピアノ奏者)の混乱が、老化の原因です。

つまり、ピアノ奏者の弾き間違いを防ぐことができれば、老化の害から逃れられるということなのです。

弾き間違いを防ぐために必要なもの。それが長寿遺伝子です。

  

長寿遺伝子(サーチュイン)とは

長寿遺伝子と呼ばれるものは、これまでに20数個見つかっています。その中で研究が進んでいるものは下の3つがあります。

  • サーチュイン遺伝子
  • TOR(ラパマイシン標的たんぱく質)をつくる遺伝子群:哺乳類のTORがmTOR。
  • AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)という酵素をつくる遺伝子

本書の著者が主な研究対象としているのが「サーチュイン」です。

  

サーチュイン

先に説明した、ピアノの弾き間違い。これは主にDNAの損傷などのように細胞が大きく傷つけられた時に起こります。

そして、DNA損傷時に現場に駆けつけて、DNAを修復する特殊部隊。それがサーチュインです。

サーチュイン

寿命を調節する酵素。サーチュインを適切に機能するためには、NADを必要とする。ストレスや病気や死から細胞を守るようタンパク質に指示する。私たち哺乳類は、SIRT1からSIRT7までのサーチュイン遺伝子を持っていて、これらは病気や衰えを防ぐうえで重要な働きを果たしている。

そして、ここで重要なのがNADです。

NAD+

ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドの略。細胞内の化学反応で使用される化学物質。サーチュインが機能するために必要。

これらから、導き出される老化のメカニズムはこうです。

加齢により、NADが減少。
 ↓
サーチュインの働きが衰える
 ↓
老化

つまり、サーチュインを活性化させることで、老化を止める、いや逆に若返らせることができるといいます。

そしてサーチュインを活性化させる方法は、「適度なストレス」です。細胞を損傷しない程度のストレスは、サーチュインを活性化させます。

適度なストレスというのがミソです。サーチュインも量には限りがあり、DNA修復に駆り出される回数が多すぎると、サーチュインはミスをします。それが老化につながります。

    

長寿遺伝子を活性化させる方法

長寿遺伝子を活性化させる方法として、今すぐできる方法と、老化を治療する薬が紹介されています。

長寿遺伝子を今すぐ働かせる方法

あなたの長寿遺伝子を今すぐ活性化させたいなら、以下の7つを実行すればOKです。

食べる量を減らす

確実に効果のある方法は、カロリー制限です。食事の量や回数を減らすことです。

これにより、サーチュインが起動することが分かっています。

これはいろいろな本で紹介されていて、有名なものはルイジ・コルナロの「無病法」です。以前要約もさせてもらっていて、少食の力をまざまざと見せつけられます。

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間欠的断食

朝食を抜いて16時間何も食べない時間を作ることや、週に2日だけカロリーを75%に減らすものなどがあります。

栄養失調にならない程度の間欠的断食は、長寿遺伝子を働かせることにつながります。

  

動物性たんぱく質を制限

動物性たんぱく質はmTORを活性化させます。mTORを働かせないようにすれば、オートファジーが起動し、長寿へつながるというメカニズムです。

減らすとmTOR抑制につながるアミノ酸は、メチオニンやアルギニン、ロイシン、バリンなどで、これらは植物性タンパク質には多く含まれていません。

なので、植物性タンパク質を採りましょう。と言われています。

これについては「SWITCH」という書籍で詳しく説明されていて、以前要約させてもらっています。 オートファジー起動の方法に興味がある方はぜひご覧ください。

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運動

運動すると、NADの濃度が上昇します。AMPK、mTOR、サーチュイン、長寿遺伝子すべてが運動で正しい方向に調節されます。

数ある運動の中で、健康遺伝子を一番活性化させたのは「HIIT(高強度インターバルトレーニング)」です。

  

寒さに身をさらす

寒さに身をさらすと「褐色脂肪細胞」が活性化します。これにより、サーチュイン酵素の量が増えるとのことです。

寒い中での運動が効果が高いとのこと。今年の冬は運動ですね。

  

サウナ

この効果ついては、低温の場合ほどはっきりはしていないものの、酵母に対する実験では生命を維持できるぎりぎりの温度で寿命が延びることを確認されています。

  

DNA損傷を避ける

ここまでは、適度なストレスとなりますが、老化を進めないためには、過度なストレスを与えるものをできるだけ遠ざけることが必要です。

遠ざけるものとして、以下のものが紹介されています。

  • たばこ
  • 排気ガス
  • プラスチックのPCB(ポリ塩化ビニフェル)
  • 亜硝酸ナトリウム
  • 紫外線・X線・ガンマ線

  

全部でなくても、できるところから取り組んでいくといいと思います。

 

老化を治療する薬

老化を治療する薬として、紹介されているもので現在入手可能で、効果が確実にあると著者が断言している2つを紹介します。

メトホルミン

血糖値が高いと老化時計は早く進みます。

メトホルミンは、糖尿病の治療薬です。健康な人が1週間服用すると、血液細胞が若返ることが分かっています。

メトホルミンを服用する糖尿病患者は、健常な人よりも寿命が長いというデータもあります。メトホルミンには、がん予防効果があり、特に予防効果が高いのが、肺がん、結腸・直腸がん、膵臓がんです。

ただし、このメトホルミンは糖尿病患者でないと入手は難しいのが難点です。

  

NMN

ニコチンアミドリボシドの略で、NAD+の前駆体です。サプリメントとして入手可能です。

NMNを入れた飲み物を動物に与えると、2~3時間で、体内のNAD+の濃度が25%上昇することが確認されています。これは、絶食か相当な運動をしたときと同じ程度の上昇です。

NMNは、アボカド、ブロッコリー、枝豆にも含まれていますが、100gあたり2mg程度と少ないです。

通販でNMNと調べればいろいろでてきますが、価格もピンキリですね。

  

まとめ

本書の最後には、著者であるデビッド・シンクレア博士が、実際に実践していることを紹介されていておもしろいです。

  • 毎朝、メトホルミン(1g)、NMN(1g)、レスベラトロール(1g)の摂取
  • ビタミンDおよびK2の1日推奨量の摂取。アスピリンの服用。
  • 砂糖・パン・パスタの摂取量をできるだけ少なくする。
  • 1日のどれか1食を抜く。
  • 数か月に1度、自分の血液を検査し結果から食事や運動を修正する。
  • 毎日できるだけ歩くことを心がけ、ジムでバーベルを挙げ、少しジョギングをし、サウナでしばらく過ごしてから、氷のように冷たい水風呂に漬かる。
  • 植物をたくさん摂取し、哺乳類はなるべく避ける。ただし運動したときは肉を食べる。
  • タバコは吸わない。電子レンジにかけたプラスチックや、過度な紫外線や、レントゲンやCTを避ける。
  • 最適なBMIを保つことを目指す。

しかし、これは博士の実践していることで、これが万人に同じ効果を生むとは限りません。

また、人間を対象にした臨床試験が現在進行中ですが、厳密で長期的な臨床試験がなされた老化の治療法や療法は今のところ1つも存在していないとのことです。

それでは、なぜ博士は思わぬ副作用がでるかもしれない上記の薬の服用を続けているのか?

その答えは簡単です。

まったく何もしなかったら、どうなるかを正確に知っているからだ。

そして、それはけっして愉快なものではない。

いかがでしょうか?

大変興味深いですよね。

わたしは、かなり影響受けました。

「間欠的断食」「運動」「サウナ」は実践できていると思うので、「寒さに身をさらす」は追加で実践していきたいですね。

あと、やはりNMNが気になります。

  

かなり説得力のある本です。そして本記事で紹介したのは、前半部です。

老化研究の未来について、まだまだ紹介しきれていない内容が数多くあります。

興味をある方は、ぜひお手に取って読んでみてください。

  

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