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「アウトプット大全」知識を定着させたいあなたへ【要約】

2021年4月17日

こんにちわ!じまろーです。

学びを結果に変える アウトプット大全
樺沢紫苑著 

読ませていただきました。

この本は、アウトプットに特化して説明された本です。
アウトプットの重要性がこれでもかってほど(80個)紹介されています。

各項目が見開き1ページにまとめられていて、大変読みやすいです。
アウトプットについて網羅的に紹介されている本なので、自分に合ったものが見つかるものと思います。

この本を読んでもらいたい人

  • 自分の意見をうまく伝えたい
  • 交渉や営業が得意になりたい
  • いいアイデアが浮かぶようになりたい
  • 仕事や勉強の成果をもっと出したい
  • 読書しても、少し時間がたつと本の内容が思い出せない

筆者のアウトプット生活

この本を書かれた樺沢紫苑という方は、精神科医で作家という2足のわらじをはいた方です。

この方が、毎月20冊以上を30年間以上続けているというのですが、あるとき「いくらインプットしても成長しない」ということに気付いたそうです。

それ以来、アウトプットを強化し、今では下のようなアウトプット生活を送っています。

筆者のアウトプット生活

  • メルマガ、毎日発行 13年
  • Facebook 毎日発行 8年
  • Youtube 毎日更新 5年
  • 毎日3時以上の執筆 11年
  • 年2~3冊の出版 10年連続
  • 新作セミナー 毎月2回以上 9年連続
  • 基本、18時以後は働かない
  • 月10本以上の映画鑑賞
  • 月20冊以上の読書
  • 週4~5回のジム通い
  • 月10回以上の飲み会
  • 年30日以上の海外旅行

にわかに信じられないアウトプット量ですよね。

ここまでは無理としても、少しでもこんな生活をわたしも送りたい!と思い、手に取った本となります。

それでは、これより内容を簡単に要約します。

OUTPUTの基本法則

アウトプットとは

インプットとは、脳の中に情報を「入力」すること。アウトプットとは、脳に入ってきた情報を脳の中で処理し、外界に「出力」することです。

ポイント

インプット ⇒「入力」:読む、聞く

アウトプット ⇒「出力」:話す、書く、行動する

アウトプットの基本法則

まず、本棚にある以前読んだ本を適当に取り出して内容を説明してみてください。
それができれば、きちんと本の内容が頭に入っているということで、できなければ本の内容が知識として身になっていないということになります。

月に10冊の本を読んだとしても、知識が全然定着していないなら、月に3冊だけでよいからアウトプットすることで知識が定着し、何倍も自分の成長につながり有益になるというのです。

脳には短期記憶されるところと、長期記憶されるところが分かれています。

ポイント

  • 短期記憶:脳の「海馬」に保管
    保存期間は2~4週間で、何もしないと消えてしまう。
  • 長期記憶:脳の「側頭葉」に保管される。
    短期記憶された情報が、何度も使われると脳がその情報を「重要な情報」と判断し、「側頭葉」に移動させ長期記憶として保管される。

これより、情報を長期記憶するためには、インプットした情報を使うこと(つまりアウトプット)が大切ということが分かりますね。

この本では長期記憶するために必要なアウトプット頻度は、「2週間に3回以上」すると長期記憶として残りやすくなると書かれています。
それは、人に話すでも、ノートに書くでもなんでもOKです。

インプットとアウトプットの黄金比は3:7

ある実験で、小3から中2までの100人以上の子どもたちに9分間を与え、ある文章を暗証する問題が出しました。
その子どもたちには、「覚える時間」(インプット時間)と「練習する時間」(アウトプット時間)の割合を変えて、テストしたところ、「インプット:アウトプット=3:7」が一番高得点を出したといいます。

ポイント

インプット:アウトプット=3:7

アウトプット7選

80項目を全部紹介はしきれないと判断し、じまろー的にぐさっと刺さったものを7つだけを紹介します。

話す

ポジティブな言葉とネガティブな言葉のバランスを変える

  • ポジティブな言葉はネガティブな言葉の3倍以上
    • ある研究で、ポジティブな言葉とネガティブな言葉を使う割合を調べたところ、最も業績の高いチームでは6対1まで達していた。
  • 悪口はストレスホルモンが増える
    • ある研究では、悪口をいうと、ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されることが分かっています。
    • 悪口や批判の多い人は、認知症になりやすいという研究があります。

質問する

「質問すること」は、最も簡単で、最も効果的なアウトプット法のひとつと紹介されています。

しかし、なかなか質問するのが難しい状況も多いと思います。

そんなときは、「自分自身に質問する」だけで脳は圧倒的に活性化し、必要な情報を集めてくれるとのことです!

断る

「本当にやりたいこと」を優先するために「断る」ことが大切です。
筆者のアウトプットを実現するためには、「断る」ことが肝であるような気もします。

断らない人は、自分が本当はやりたいことに対して、エネルギーと時間を振り向けることができなくなっていきます。
それは休息や睡眠、家族と過ごす時間も削られるからです。

断るときは、あいまいな回答をせず「迷わず断る」ことが重要と述べられています。
迷わず断る方が、相手側もすぐに次の行動に移せるのでいいと思いますね。

この「断る」ことについては、断る技術も含め「エッセンシャル思考」詳細紹介されています。
この本は、以前に要約していますので、断る技術をより深めたい方は下の記事もぜひどうぞ。

時間の大切さを見直したいあなたにお送りする「エッセンシャル思考」【要約】

こんにちは!じまろーです。 読みました。 大変良い本です!ぐっさぐさ刺さりました。 この本を私なりに要約させていただきます。お時間のある方、この本に興味のある方はお付き合いください。 この本の言ってい ...

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相談する・つながる

日本人は相談することが苦手です。
相談することで、対処法が示される。あるいは自分で順序立てて話すことで頭の中が整理され、自分で対処法や方向性が見えてくる。
これにより、不安やストレスの大部分は消えてなくなるといいます。

いざというときのために絆の深いつながりを構築する必要があると述べられています。

15人を超える人と同時に「深いつながり」をつくることは、心理学的、社会学的に不可能と言われており、筆者は「親友」は3人いれば十分と言われています。

説明する

アウトプットが苦手という人には、説明することが苦手だと思います。
しかし、説明することはアウトプット力を鍛える恰好のトレーニングになります。

それは、説明することが「意味記憶」から「エピソード記憶」に変換されるからです。

ポイント

  • 意味記憶
    • 「apple=りんご」の組み合わせのように関連性の薄い組み合わせの記憶
    • 覚えづらく忘れやすい
  • エピソード記憶
    • 過去にあった出来事や体験、つまり物語やストーリーとしての記憶
    • 覚えやすく忘れにくい

説明することで、相手の理解も深まり、相手の記憶に定着するだけでなく、説明した自分の記憶にも圧倒的に定着しやすくなる、ということです。

書く

書き込む

本を読みながら書き込みをすることは、インプットしながらアウトプットもしていることになり、本の内容が圧倒的に深まり、記憶にも残りやすくなります。
受け身の読書が、能動的な読書、攻めの読書に変わる。と筆者は述べています。

私はこれまで「きれいに読む派」でした。書き込みやアンダーラインも全くしていなかったです。
しかし、この本を読んでアウトプットの重要性を感じ、本に書き込みアンダーラインをするようになりました。

筆者の著作で、読書に特化して書かれた本「読んだら忘れない読書術」もアウトプットが重要という点で書かれており、大変有用です。
興味がある方は、ぜひ下の記事もご覧ください。

「読んだら忘れない読書術」本の内容を血肉にしながら読書量を増やす【要約】

こんにちわ!じまろーです。 読ませていただきました。 この本は、本書の題名からも分かるとおり「読んだら忘れない読書術」が紹介されています。樺沢紫苑先生が書かれた「OUTPUT大全」の読書に特化した内容 ...

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TO DO リストを書く

筆者は、毎日仕事始めにまずTO DO リストを書くそうです。
TO DO リストのメリットは下のとおりです。

メリット

  1. 1日の仕事の流れが確認できる
    • TO DO リストが1日の設計図となり、1日の成功イメージがつけやすくなる。
  2. 集中力が途切れない
    • 次は何の仕事をしよう?と考えることがなくなる。
  3. うっかりミスがゼロになる
    • 自分の記憶を信用しない
  4. ワーキングメモリの容量が増える/仕事が効率化する
    • 人間の脳が一度に処理できる情報量(ワーキングメモリ)は3つまで。
    • いくつかの予定や考えに脳が占拠されると脳はほとんど機能停止状態に陥る。

ただし、TO DO リストは使い方を間違うとメリットが損なわれるため、下の3原則を守ることが述べられています。

TO DOリストの3原則

  1. 紙に書く/紙に印刷する
    • スマホなどを使用すると、他の誘惑があり集中がそがれる危険がある。
  2. 常に机の上に置いておく
    • 一瞬で確認できるようにしないと、「集中力を途切れない」というメリットを享受できない。
  3. 達成したら豪快にペンで消す
    • モチベーションの源のドーパミンが分泌されて、「次も頑張ろう」と継続できるようになる
メモする

「すごくいいアイデアを思いついた」でも3分後にはすっかり忘れてしまった。とい経験はありませんか?

人は何かに気付いたときに、脳の神経細胞が一斉に活動して、世界の見え方が変わってしまうほどの変化が起こるそうです。
「あ、そうか」と思った瞬間に脳内に新しい神経経路、配線のつなぎかえが起こっているのです。

しかし、この新しい経路や配線は放っておくと、元の状態に戻ってしまうそうで、その時間はなんと30秒とか1分とのことです。

短かっ!

これをすぐにメモにとり、脳内に定着させていく必要があります。
いつでもメモできるものを身近に置いておくこと。これが大事ですね。

集中する

人間の脳は、マルチタスクができないことは最近の脳科学で証明されています。

ある研究ではマルチタスクによってひとつの課題に集中してあたれない場合、その課題を完了するのに時間が50%も余分にかかることが分かりました。
また間違いをする率も、最大50%も高くなったそうです。
別の研究では、2つの似たような作業を同時に行わせた場合、効率は80~95%も低下したとのことです。

目の前のひとつのことに集中してアウトプットするのが最も効果的なアウトプット法ということです。

まとめ

ここまで読んできて、アウトプットするための時間の確保が大事ということが分かります。

アウトプット時間の確保のために筆者が推薦していることは「スキマ時間の活用」です。
スキマ時間とは、電車に乗っている時間、電車を待っている時間。昼休みの残り時間、待ち合わせの時間などです。
この時間を有効活用して、その短い時間に「集中」してアウトプットしなければいけません。
制限時間が設けられるからこそ、集中できるということですね。

筆者が、どうやってこのアウトプット生活を実践しているか実際の1日の過ごし方が紹介されています。
参考になるので、そのまま紹介させていただきます。

7:00~8:00通勤時間:インプット&アウトプット時間
8:00~9:00朝活時間:会社近くのカフェでアウトプット
9:00~12:00脳のゴールデンタイム:集中が必要な仕事を終わらせる
12:00~13:00ランチ:リフレッシュ
14:00~15:00ゆるい時間:集中力が下がる時間なので、ゆるい作業、打ち合わせなどを入れる
16:00~18:00ラストスパート時間:帰社時間を決めて一気に仕事を片付ける
18:00~19:00通勤時間:インプット&アウトプット時間
19:00~21:00クリエイティブ時間:夕食を兼ねて友人、家族とコミニケーション
21:00~22:30リラックス時間:のんびりと過ごす
23:00~6:00睡眠時間:7時間以上を確保

しっかりのんびり過ごす時間を確保されているのがすごいですね。
このインプット&アウトプット時間で、最初に紹介した脅威のアウトプット量を実現されているのが、筆者の集中力の高さを物語っているのではないかと思います。

わたしもこのブログを通して、自分のアウトプット力を強化していければよいと思っています。

この本には、紹介した方法以外にも多くのアウトプット法について書かれています。
紹介しきれていないものの中で、あなたにぴったり合うアウトプット法もあるかもしれません。

じまろーの要約で物足りない!とい方はぜひ本書を手に取って読んでみてください。

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