みそ 健康本

今さら聞けない「みそ」の健康効果について、分かりやすく整理してみよう。

2023年6月24日

こんにちわ!じまろーです。

最近、「みそ」にはまりまくっています。それは、おいしくて、健康に良いからです。

みそと、一言でいっても細かく分類され、味や栄養価も少しずつ違っています。

同じおいしいみそだったら、健康効果の高いみそを選ぶべし!と思い、どのようなみそが、健康効果が高いのだろうと考えました。

みその材料、分類については、下の記事で紹介していますので興味ある方はどうぞ。

今さら聞けない「みそ」の分類について、分かりやすく整理してみよう。

こんにちわ!じまろーです。 最近、みそにはまっています。 しかし、どんなみそがあるのだろうとちょっと調べてみるだけで、みその種類が多岐にわたることが分かると思います。 みそには、JAS(日本農林規格) ...

続きを見る

そこらへんを、もう一度分かりやすく整理してみようと思います。今回の記事は下の書籍を参考にさせていただきました。

こんな方におすすめ

  • みその栄養価を知りたい。
  • みその健康効果ってどういうものでしょう?
  • どんなみそが健康によいの?

  

みその栄養成分

まずはみその材料のおさらいです。みそは、大豆、麹、塩の3つの材料で作られます。麹の違いにより下のように分類されます。

それぞれの材料に含まれる栄養素だけでなく、みそには、発酵中に微生物によって新たに産生される栄養素があります。これが発酵食材のすごさです。

  • レシチン
    リラックス状態を司る副交感神経の神経の神経伝達をスムーズに。
  • 大豆イソフラボン(ポリフェノール)
    大豆に含まれる抗酸化物質。女性ホルモン「エストロゲン」と似た構造をもち、女性の美しさや若々しさを助ける。
  • メラノイジン
    みそを熟成すること(メイラード反応)によって生じる褐色色素。強力な抗酸化作用をもち、熟成されるほどに多くなる。
  • DDMPサポニン
    (大豆に含まれる活性酸素を消去する働きをもつ抗酸化物質。)
  • ビタミンB群
    (ビタミンB1、B12は微生物が発酵過程で作り出す)
  • ビタミンE
  • カリウム
  • カルシウム
  • リノール酸
  • 鉄分

などなどです。それぞれの栄養素が、どんな健康効果があるかは下に説明しています。

  

みその健康効果

みそには、目を見張る健康効果があります。

◆腸が元気になる。
◆アンチエイジング
◆がんの発生を予防
◆美肌効果
◆生活習慣病のリスク低下
◆リラックス効果

それぞれ、簡単に説明しましょう。

  

腸が元気になる。

みそに含まれる麹菌や乳酸菌といった微生物は腸の善玉菌のエサになり、腸の働きを活発にしてくれます。これらの菌は加熱すると死滅しますが、その死骸も善玉菌のエサになります。

また、みその原料である大豆や米、麦には腸内環境を整える食物繊維も豊富に含まれています。

ラット実験では、普通のエサと、みそに含まれるメラノイジンを含むエサを食べたラットの腸内の乳酸菌の数を比較すると、みそに含まれるメラノイジンを加えたラットの方が乳酸菌が数十倍増えたという研究があります。数十倍って! 半端ないですね。

  

アンチエイジング

老化の原因は、血管や細胞が活性酸素によって傷つくことと言われています。

みそには、活性酸素に対抗する、下のような抗酸化物質が多く含まれています。

メラノイジン:強力な抗酸化作用をもち、熟成されるほどに多くなる。
大豆イソフラボン:大豆に含まれる抗酸化物質。
DDMPサポニン:大豆に含まれる活性酸素を消去する働きをもつ抗酸化物質。

しかも、大豆イソフラボンやDDMPサポニンは、大豆で食べるより、みそとして熟成されることで、吸収されやすくなる特徴があります。

  

がんの発生を予防

厚生労働省や国立がん研究センターなどで、みその摂取とがんの関係については、多くの研究が行われています。 

ざっとまとめると下のような研究結果が出ています。

◆乳がん
みそ汁を飲まない人に比べて、1日2杯飲む人は30%、1日3倍以上飲む人は40%発生率が低い

◆胃がん
みそ汁を飲む頻度が高い人ほど、飲まない人に比べて胃がんによる死亡リスクが低い。 

◆肺がん
発がんしたラットに、普通のエサ、発酵初期のみそを含むエサ、180日熟成みそを含むエサを与えたところ、熟成みそのエサが、がん細胞増殖をより抑制した。

◆肝がん
発がんしたラットに、普通のエサとみそを含むエサを与えたところ、みそを含むエサを与えたラット群の腫瘍数は、普通のエサの群の半分であった。

◆早期前立腺がん
みそ汁と大豆食品をよく食べる人と食べない人では、どちらもよく食べる人のほうが前立腺がんになりにくいことが分かった。

◆大腸がん
ラットに発がん物質と同時に、普通のエサ、発酵初期のみそを含むエサ、180日熟成みそを含むエサを与えたところ、熟成みそを含むエサを食べた群の大腸がんの大きさは、他の群の半分であった。

◆膵がん
非発酵大豆食品(豆腐類、油揚げ、豆乳)摂取量が多いと膵がんの羅漢リスクが高い傾向がみられるが、発酵大豆食品(みそ、納豆)においては関連はみられなかった。
大豆食品の摂取量と膵がん罹患の関連(国立がん研究センター)

大概のがんに効き目ありですね。しかも肝がんや大腸がんでは、熟成みその方が効果が高い結果となっていて、同じ食べるなら「熟成みそ!」となりますね。

  

美肌効果

マルコメの20~40代の女性を対象とした研究では、糀の割合が高いみそ汁を1日2杯、4週間飲んだ人は、飲んでない人より肌の水分保持量が増え、シミや、シミノ原因となるメラニン量が減少したとのことです。

米糀中の「グルコシラセラミド」という成分によって肌のバリア機能が高まり、水分保持量が増えると考えられています。

糀の力で、美しく糀の美肌効果(マルコメ)

女性だけでなく、男性もスキンケア必須の時代です。これは捨て置けない情報ですね。

  

生活習慣病のリスク低下

みその褐色色素メラノイジンには、食後血糖値の上昇を緩やかにするため、糖尿病予防の効果が期待できます。また膵臓の働きを助ける効果もあるとのことです。

また、みそには、高血圧を改善する働きもあります。

みそ汁を1日2杯以上飲む人とそうでない人を比べると、飲む人は高血圧になるリスクが0.18倍となる研究結果がでています。

  

リラックス効果

ラットにみそ汁を与えると、体を休憩モードにする副交感神経が優位になり、心拍数が下がったという研究があります。

大豆に含まれるレシチンという脂質の一種である成分が、神経を修復し、脳の働きを助けるため、イライラを抑え、精神を安定させてくれます。

また、大豆に含まれるたんぱく質には、トリプトファンという成分を多く含みますが、これが精神を安定させるセロトニンをつくることで、精神を安定させる効果があります。

みそ汁を飲んで、ほっと落ち着く気がするのは気のせいではなかったんですね。

  

まとめ

いかがでしょうか。

みその健康効果を実感いただたのではないでしょうか。

重要なことは、下の2点です。

◆みその発酵により元々なかった栄養素が新しく作られる
◆大豆の栄養素も、みそになることで、体に吸収しやすい形に変化する。

この2つが、みその健康効果を数段上に押し上げているのですね。

また、ここまで見てきた中で、熟成されてメラノイジンが大量に発生したみそが健康効果は高いようです。

そこで、長期熟成をキーワードとしてみそを選ぶと下の2点となると思います。

◆豆みそ
◆長期熟成した麦みそや米みそ

どちらもしっかし色が濃い赤っぽくなっているのが、メラノイジンの量を表していますので、それを選ぶとよいでしょう。

豆みそは、糀が豆であるため、甘味が少ない特徴があります。(米糀、麦麹は発酵時にアミラーゼを作り炭水化物を分解し甘味が増す)

わたしは、甘味の少ない豆みそのみそ汁は好きな味なので問題ありませんが、みそ汁は毎日続けることが大切ですので、好みの味や、何種類かのみそのローテーションなどを組んで、ぜひ1日1杯のみそ汁生活をはじめてみてはいかがでしょうか。豆みそなら歴史あるカクキューの八丁味噌がおすすめです。

みそ汁1日1杯がいいと思えないあなたは、下の記事を読んでみてください。

味噌汁がもたらした奇跡が、味噌の重要性を教えてくれる。「体質と食物」【要約】

こんにちわ!じまろーです。 今日の主役は味噌です。 味噌汁が体にいいって知ってますよね。さらにおいしいってことも知ってる。 では、毎日味噌汁飲んでますか?といえば、「いや~、毎日まではねぇ」となる。 ...

続きを見る

-みそ, 健康本