みそ 健康本

今さら聞けない「みそ」の分類について、分かりやすく整理してみよう。

2023年6月17日

こんにちわ!じまろーです。

最近、みそにはまっています。

しかし、どんなみそがあるのだろうとちょっと調べてみるだけで、みその種類が多岐にわたることが分かると思います。

みそには、JAS(日本農林規格)のような規格がありません。

  • 地方や家庭ごとにも作り方が多々あり、グループ分けが困難
  • 加熱していないものは、酵母や乳酸菌が生きたまま存在していて、出荷後も栄養成分が変化するために栄養価などの数値の決定が難しい。

このことが、みその分類を複雑にしています。

そこらへんを、もう一度分かりやすく整理してみようと思います。今回の記事は下の書籍を参考にさせていただきました。

こんな方におすすめ

  • みその分類法を知りたい。
  • みその種類ごとの違いが知りたい。

  

みその分類

味噌の分類としては、大きく①普通みそと②普通みそ以外のみそに分けられます。

◆みそ汁などに使用する一般的なみそが普通みそ。
◆普通みそ以外のみそは、金山寺みそのような、瓜やなすなどを混ぜて作る「なめみそ」や、インスタントの乾燥みそなどが含まれる。

今回は、一般的な普通みその分類についてまとめていきたいと思います。

普通みそは、下のように大きく3つの分類法があります。

  • 麹の種類による分類(米麹・麦麹・豆麹)
  • 味による分類(甘みそ・甘口みそ・辛口みそ)
  • 色による分類(白みそ・淡色みそ・赤みそ)

それぞれの分類が、絡み合っていてややこしいですが、麹の種類による分類から味と色の分類に枝分かれしていると考えたらよいと思います。

  

麹の種類による分類

みそは大豆、麹、塩の3つの材料で作られます。

この麹の種類の違いにより、米みそ、麦みそ、豆みそ、調合みそ(あわせみそ)に分類されます。

  

麹の役割

ここで、みそに使われる麹の役割を説明します。

みそに使われる麹菌は、ニホンコウジカビ(アスペルギルス・オリゼ)といい、日本にしか生息していない日本特有の菌です。

菌には、アスペルギス・フラパスのように発がん性をもつものもありますが、このオリゼは、毒を作り出すDNAが欠如しています。

このニホインコウジカビが、絶妙な技を繰り出して、あのみその旨味、甘味が引き出されるわけです。

ニホンコウジカビ

◆ニホンコウジカビ(アスペルギス・オリゼ)は、プロテアーゼという酵素を産生。このプロテアーゼはたんぱく質を分解する。
これにより、大豆のタンパク質を分解し、旨味を引き出す

◆また、アミラーゼという酵素も産生。アミラーゼは炭水化物を分解する。
これにより、米、麦の炭水化物から甘味を引き出す

みその商品説明に「麹歩合」という記載を目にすると思いますが、これは、原材料の大豆と麹の割合をさします。米みそで麹歩合が10割と記載があれば、大豆と米の重量割合が同じということを指しています。

そして、米みそや麦みそは麹歩合が高ければ高いほど、ニホンコウジカビの働きにより、アミラーゼが産生され、甘味が増すということになります。豆みそは、炭水化物が少なくなるため、甘味は抑えられるということが分かります。

  

みその種類別出荷割合

また、それぞれの味噌の2022年出荷数量は38万トンで、種類別の出荷比率は、下の表(全味工連の集計結果)のようになります。

ほとんどが、米みそであることが分かります。

  

麹で分類した日本みそ分布

日本で、どの麹で作られたみそが主流なのか、分布を表したものが下の図です。

東海3県(愛知・三重・岐阜)で、豆みそが主流となっていて、九州地方と九州に近い本州の一部で麦みそがよく食べれれています。

これは、一般的な分布となりますので、細かく言うと同じ都道府県でも地域によって食べられるみその種類が違うこともあるようです。  

  

味による分類

みその味は、甘味、塩味、旨味、苦味、渋味などが複雑に絡み合ってできていますが、一般的なみそを味で分類する際は、塩分濃度で下の3つに分類されます。

  • 甘みそ(塩分濃度:5~7%)
  • 甘口みそ(塩分濃度:7~11%)
  • 辛口みそ(塩分濃度:11~13%)

甘みそは、京都の白みそや、東京の江戸甘みそなどが有名です。

流通している多くのみそが、甘口みそに分類されます。

辛口みそは、塩味が強く、現在は主に北の地域で造られています。

  

色による分類

3つ目の分類は、色による分けかたとなります。みその色は、原料となる大豆の品種、大豆の加熱方法の違い、麹の量、発酵・熟成過程での温度など、いろいろな条件の違いで色味が変わってきます。

基本的には、熟成期間が短いものは白っぽく、熟成期間が長くなればなるほど、色が濃くなっていきます。その熟成期間と色で下の3つに分類されます。

  • 白みそ(熟成期間:約1か月)
  • 淡色みそ(熟成期間:4~8か月)
  • 赤みそ(熟成期間:1年以上)

白みそは、熟成期間が短く、甘味が強いのが特徴です。
淡色みそは、全国で最も流通している山吹色のみそとなります。
赤みそとしては、一般的には1年以上寝かせたみそが分類されます。

  

まとめ

ここまでの麹、味、色の分類をまとめて表にしたものが下のものです。かなり細分化されますね。

みそというものが、長い年月をかけて、地域ごとに少しずつ変化していった結果です。

それぞれの味の違いを楽しみながら、いろいろなみそを試していくと、毎日のみそ汁ライフも飽きのこない楽しいものになりそうです。

毎日のみそ汁のすすめは、下の記事をご覧ください。みそ汁1日1杯食べよう!という気持ちになりますよ。

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