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地鶏・銘柄鶏・ブロイラーの違いは?安全性は?それで何を選べばいいの?

2021年4月30日

こんにちは!じまろーです。

スーパーに並ぶ鶏肉には、地鶏とか〇〇鶏と若鶏とかいろいろあって、ぞれぞれ値段も違うけど、どう違うの?
めっちゃ安いのは、安全性は大丈夫なの?
やっぱり高いけど、地鶏がいいのかな?

って疑問がありまして、そこらへんを調べてみました。

地鶏・銘柄鶏・ブロイラーの違い

地鶏・銘柄鶏・ブロイラーの区分

地鶏在来種由来血液百分率が50%以上のものであって、出生の証明ができるものを素びなとする。JAS規格で地鶏肉を規定
銘柄鶏地鶏に比べ増体に優れた肉用種。
通常の飼育方法と異なり、飼料内容等に工夫を加えたもの。
ブロイラー短期間で成鶏に達するように育種改良された肉用鶏

地鶏肉の日本農林規格に係る規格調査結果(平成27年6月9日)

ざっくりいうと、地鶏は血統付き、ブロイラーは大量生産のために改良された鶏、銘柄鶏はその間と言えます。

地鶏とは

地鶏とは、日本農林規格によって下のように規定されています。

事項基準
素びな在来種由来血液百分率が50%以上のものであって、出生の証明(在来種か
らの系譜、在来種由来血液百分率及びふ化日の証明をいう。)ができるも
のを使用していること。
飼育期間ふ化日から75日間以上飼育していること。
飼育方法28日齢以降平飼いで飼育していること。
飼育密度28日齢以降1㎡当たり10羽以下で飼育していること。
用語定義
平飼い鶏舎内又は屋外において、鶏が床面又は地面を自由に運動できるようにし
て飼育する飼育方法をいう。
放飼い平飼いのうち、日中屋外において飼育する飼育方法をいう。

地鶏の日本農林規格(最終改定:平成27年8月21日)

飼育期間が75日以上(規格改定前は80日以上)とブロイラーと比べて長期間であることから、肉質には適度な歯ごたえがあり、噛めば噛むほどおいしいと言われています。
上記のJSA規格に飼料は規定されていませんが、地鶏名でぐぐれば使用飼料も分かります。
発育を早くするという目的がないため、抗生物質や抗菌剤を使用していないものが多いです。

1例として、京都の地鶏「京赤地どり」を紹介します。

京赤地どり

朝引きシステムによる出荷
飼育期間:80日
飼育方法:1坪当たり25羽の平飼い
飼料:京赤地どり専用配合飼料(完全無薬)、ポストハーベストフリー・遺伝子組み換えなしのコーンを使用

ブロイラーとは

ブロイラーとは、短期間で成鶏に達するように育種改良された肉用鶏

「若鶏」と表現されることもあります。
通常の鶏が成鶏となるのに必要な期間は4~5ヶ月(地鶏の規格では75日以上)ですが、ブロイラーの場合は40~50日で出荷されます。

なぜ、同じ鶏なのに地鶏の半分程度の期間で成鶏となるのか?
それが、育種改良と抗生物質だと言われています。
抗生物質を鶏に与えると、鶏の体重が増えるそうです。
そのおかげで鶏を安価に大量に生産できるようになりましたが、鶏の体内で抗生物質に耐性を持つ菌が生まれ、その耐性菌に人間が感染すると言われています。

詳細は、下のNATIONAL GEOGRAPHICの記事をご覧ください。
鶏に乱用の抗生物質、耐性菌の温床と識者が警告(2017.09.22)

ちなみに現在は、どんどん抗生物質不使用、もしくは使用制限の方向へ進んでいます。

銘柄鶏とは

銘柄鶏とは、地鶏に比べ増体に優れた肉用種。
通常の飼育方法と異なり、飼料内容等に工夫を加えたもの

ブロイラーとの明確な線引きはなく、生産者が飼育期間や飼育方法、飼料にこだわり、育成された鶏です。
育てるヒヨコはブロイラーと同じです。
スーパーで〇〇鶏のように名前が付いていたら、銘柄鶏です。
(地鶏は「地鶏」の表記があります)
この銘柄鶏の中には、抗生物質や抗菌剤不使用を明示しているものもあります。

1例として、スーパー「LIFE」で購入できる銘柄鶏「豊後健康味どり」を紹介します。

大分県産 豊後健康味どり

生産地:大分県 国東半島
飼料:抗生物質・合成抗菌剤不使用

飼料添加物について

飼料添加物は、添加できる飼料が限定されているものがあります。
特に抗生物質などの抗菌性飼料添加物を添加した飼料は、給与できる家畜の種類、成育段階や添加してよい量がきめ細かく定められています。

飼料の適正使用について(平成28年3月:農林水産省)

この資料の中で、抗菌性飼料添加物を添加してよい飼料および添加可能量が定められています。
ここから分かることは、地鶏(下表の「鶏(ブロイラーを除く)用)と、ブロイラーで添加可能な飼料の種類や量は変わらないということです。
つまり、地鶏でもブロイラーと同じ量の抗菌性飼料を添加できるということです。

これが、日本の飼料添加物の規格になります。
輸入されるブロイラー種の飼料に添加されているものは分かりません。

鶏肉の価格について

鶏肉の価格が下のとおりで、地鶏が一番高くなります。
飼育期間や飼育に必要な面積も多いので当然の結果ですね。

価格順

地鶏 > 銘柄鶏 > ブロイラー(国産) > ブロイラー(海外産)

それでは、具体的に価格帯を下にまとめました。
近くのスーパー何店かで確認した価格です。
(ブラジル産むね肉だけは発見できず通販価格となっています)

 むね肉(100gあたり)もも肉(100gあたり)
京赤地どり:地鶏130~200円程度300~400円程度
豊後健康味どり:銘柄鶏120円程度150円程度
ブロイラー(国産)60~80円程度120円~130円程度
ブロイラー(ブラジル産)25円(通販価格)50円程度

地鶏のもも肉は、かなり高いです。
ブラジル産はむね肉、もも肉ともに破格の安さです。
外食産業の低価格商品は、ほぼこのような低価格の鶏肉が使われています。

なぜ、ここまで地鶏は高くなるのでしょうか?

それには、日本特有の嗜好が関係しています。

日本人は、もも肉を圧倒的に好む

日本の食鶏は、もも肉だけ売れてむね肉は売れないという特徴があります。

関西は、もも肉8に対して、むね肉が2程度、関東は、もも肉7に対して、むね肉3程度しか売れない


風味という点ではむね肉のほうが強いのですが、もも肉は脂肪が多いので味が濃く、日本人はもも肉を圧倒的に好みます。

日本人のもも肉嗜好には、問題点があります。

問題点

コストの高い地鶏や銘柄鶏になると、もも肉だけ売れてむね肉が売れないと、むね肉を廃棄しなければいけなくなり、高コストがさらに嵩む。

これが、地鶏の価格高騰に拍車をかけているのかもしれないですね。
そこでもう一度、上の価格リストをみていただくと、地鶏のむね肉の価格は、もも肉ほど銘柄鶏やブロイラーと価格差がないですよね。

これは、むね肉がかなりお買い得感がありますね。

むね肉ともも肉の栄養価

むね肉ともも肉の栄養価の違いは下のとおりです。

 むね肉(100gあたり)もも肉(100gあたり)
カロリー108 kcal116 kcal
たんぱく質22.3g18.8g
脂質1.5g3.9g

栄養価的にはむね肉に軍配があがりますね。

むね肉をどうやって料理すればいい?

栄養価と価格でメリットのあるむね肉。
あとは味だけということではないでしょうか?

そこで、むね肉をおいしく食べる方法を紹介します。

ずばり低温調理です。

信じがたい柔らかさになります。
「むね肉 低温調理」でググってもらえば、いくらでもレシピはでてきます。

その中でもおすすめは、
メンタリストDaiGo&つっしーのメンタル料理講座で紹介されていた「低温調理した鶏むね肉」です。

なんと、55.5℃で9時間加熱です。

なかなか9時間という時間に作るきっかけを逃していたのですが、一度作ってみるとあまりのおいしさに、晩御飯から逆算して作るようになりました。
私は、機械誤差を考え、56℃で9時間加熱するようにしていますが、それでも口に入れると、柔らかさに感動します。

実際に56℃、9時間で加熱したむね肉

おいしくつくるコツは、低温調理といえども調理前にむね肉を常温に戻しておくことです。

ちなみに私は、「BONIQ」という低温調理機を使用しています。

日本の鶏肉の消費量と生産量

日本の鶏肉の消費量と生産量も気になったので調べました。

日本の鶏肉消費量

日本の鶏肉の消費量は、令和2年のデータで、253万トンです。
日本人口を1.2億人とすると、1人当たり約20kgを1年に食べる計算になります。
365日で割ると、1日50g程度です。

食肉鶏卵をめぐる情勢(令和3年6月)

そして、消費鶏肉の中で、地鶏の割合は1%程度となっています。

地鶏肉の日本農林規格に係る規格調査結果(平成27年6月9日)

日本の鶏肉生産量+輸入量

日本の鶏肉の生産量は、令和1年のデータで、約167万トンです。
日本で消費される鶏肉の残りは輸入となっていて、ブラジル産が約42万トン、タイ産が13万トン、その他の国が残りです。

食肉鶏卵をめぐる情勢(令和3年6月)

上記の農林水産省の資料では、日本の鶏肉の消費量は年々増加しています。
それと共に、ブラジル産、タイ産の鶏肉の輸入量も増えています。

また本資料には、

タイ産については日本向けの規格に対応した処理を行っていること等から、近年の輸入量に占める割合は増加傾向で推移している

とあり、あれあれ?ブラジル産は大丈夫?と勘ぐってしまいます。

日本の鶏肉輸出量

日本は鶏肉の輸出もしています。

日本産ブランドへの信頼を背景に令和2年は、9,882トンの輸出実績があります。
輸出先は、香港、カンボジア、ベトナムです。
主要品目は、手羽と鶏足(もみじ)です。

日本では鶏の足はあまり食べられないですが、東南アジアや中国ではよく見かけます。
日本であまり売れないものを有効活用しているんですね。

まとめ

結局は、どこまで飼料添加物や抗生物質を怖がればいいのか?ってことだと思います。

  • 日本で規定された添加量で生産される鶏は安全と思えるなら国産ブロイラー
  • とにかく安い鶏肉がいいってなら、海外産ブロイラー
  • 極力、添加物は無くしたいなら、抗菌性飼料添加物を与えてない銘柄鶏を調べる
  • 安全だけでなく、味も重要というなら、地鶏

というのを、自分で納得できる選択をすればよいかと。

わたしは、極力、抗菌性飼料添加物を与えてない鶏を食べたいという考えです。

また、もともとむね肉が好きなので、安価な地鶏があれば、迷うことなく地鶏を選びます。
安価な地鶏むね肉が手に入らなければ、抗生物質・合成抗菌剤不使用の銘柄鶏を選びます。

もも肉であれば、抗生物質・合成抗菌剤不使用の銘柄鶏です。

低温調理をすれば、むね肉を本当においしく食べることができる上に、お財布に優しい。
むね肉バンザイですね。

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