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最高の体調を手に入れるための4か条。その名も「最高の体調」【要約】

2021年3月12日

こんにちは!じまろーです。

最高の体調
鈴木祐著

私が昨年(2020年)、体調をくずして、もがいていたときに出会った本です。
この本をきっかけに健康への意識がグンっと増しました。

本書の著者である鈴木祐さんも、若かりし頃に仕事の激務のためにかなり不摂生な生活をしていたそうで、体重激増でメンタルもぼろぼろ。それが32歳のときに「パレオダイエット」というものに出会い、完全に体調を復活させたというお方です。

この鈴木祐さん(通称:パレオな男)が、私と同い年なので勝手に親近感。
パレオな男のブログもかかさずチェックしています。
とにかく有用な記事が多い。なんせ論文を読むのが趣味だとのことで、その科学的に実証されたことを紹介しまくっているブログです。

そんな鈴木祐さんの「最高の体調」を私なりに要約させていただきました。
お時間のある方、この本に興味のある方はお付き合いください。

この本の言っていること

この本の言っていることを私なりに30文字程度にまとめると

あなたが最高の体調を手に入れたいなら、狩猟採集民にならいなさい

ということです。

この地球上に人類として形造られてから、我々人類は600万年以上も狩猟採集生活をしてきました。1~2万年前にようやく農耕生活に移行しましたが、この人類の長い歴史の中では、ほんの短い時間にすぎません。
それゆえ、狩猟採集民の時代に造られた遺伝子が、まだ今の環境に適応しきれていない、というのです。

これを莫大な論文データから、ひとつずつ解説と解決方法を紹介しているのがこの本です。

この本の内容をか4か条にまとめてみました。
この4か条を実践していくのが、最高の体調への道となります。

  1. 狩猟採集民の腸内環境をならう
  2. 狩猟採集民の生活環境をならう
  3. 将来の不安に対して対策する
  4. 人生のあらゆる面を遊び化する 

これらのことについて、1つずつ下に説明します。

狩猟採集民の腸内環境をならう

最近よく聞く言葉で「腸内細菌」という言葉があります。
腸内細菌自体が発見されたのも近年のことで、全容はまだ解明されていませんが、この腸内細菌の働きが凄まじいのです。

  • 栄養の吸収を助ける
  • 食物繊維を分解してエネルギーに変える
  • 脂肪酸を生成して腸壁を守る
  • 重要なビタミンを生成する

などです。

この腸内細菌とうまく折り合いがついていないのが、現代の人類なのです。
そこで、狩猟採集民にならった腸内環境にする方法が下の内容です。

腸内細菌と仲良くする
  • 抗生物質をむやみに使わない
    • 抗生物質は腸内細菌を大量に死に追いやります。風邪で抗生物質を飲むなんてご法度です。
  • 抗菌グッズや殺菌グッズを可能な限り使わない
    • これらも肌に住む有益なバクテリアを殺してしまいます。
    • 特に注意する抗菌成成分が、米国食品医薬品局が警告を出している「トリクロサン」と「トリクロカルバン」とのことです。
  • 空気をきれいに保つ
    • 空気中の細菌も腸内環境に影響を与えます。
    • 一般的なビルや家屋の50%超がカビ毒に汚染されているという研究結果もあります。
    • 対策は、「部屋の換気」「屋根の雨どいの掃除」「水回りのトラブルは即解決」「空気清浄機を置く」です。
腸内細菌をもてなす
  • 発酵食品を食べる
    • 納豆、キムチ、ヨーグルトなどを1日40~50gずつ食べ、体調が改善するか確認する。
      腸内環境の多様性のため、多くの種類の発酵食品を食べる方がよいようです。
  • プロバイオティクスを摂取する
  • 食物繊維を多く摂る
    • 食物繊維は腸内細菌の食事です。基本、野菜と果物、海藻類などです。
    • 検証データの多いココアとブルーベリーが推奨されています。
  • 食生活を野生化する
    • 加工食品(特にファストフード、スナック菓子、清涼飲料水)は腸内細菌によくないそう。
    • 加工されていないものだけを食べると3日で腸内環境に良い影響がでるとのことです。

狩猟採集民の生活環境をならう

狩猟採集民の生活は、ストレスのたまらない生活だったそうです。それというのも現代と狩猟採集時代の我々をとりまく環境が大きく違っているためです。
過剰な人口密度や大気汚染、微生物との触れ合いや対人関係の減少、スマホなどの電子機器の普及など、数多くの違いが不調につながっているというのです。
この生活環境を狩猟採集民にならうための方法が、下の内容です。

  • 自然に触れ合う
    • 公園に行ったり、キャンプや山登りなどのアウトドアをすると、メンタル面だけでなく腸内環境にもメリットがあります。
    • PCの壁紙を自然の画像にしたり、部屋に観葉植物を置くだけでもリラックス効果があり、メンタルへ影響がでるとのことです。
    • 太陽を最低でも1日6~20分は浴びてくださいとのこと。睡眠周期が整います。
  • 良い友人をもつ
    • 狩猟採集時代は、誰かに頼らないと夜もおちおち寝てられない時代でした。周りの猛獣が襲ってきても逃げられるように、毎晩誰かを見張りにたててその間に眠るのです。
      そこで人を信頼して安心する心が発達したのです。
    • 孤独はからだの炎症を促進し、体調が崩れるといいます。
    • 信頼できる友人を持ち、その友人と多くの時間を共にするのが体調にとって良いのです。
  • 良質な睡眠をとる
    • 睡眠不足は体調不良の主要なる原因のひとつ。
    • 朝太陽を浴びて睡眠周期を整え、眠る部屋は暗くし、夜が更けたらスマホなどの電子機器を見るのをやめることです。
  • 歩く
    • 現代人は運動量が少ないってのは、簡単に想像できますね。
    • 週2,3日のペースで12分以上の早歩きが最低ラインです。
    • 可能であれば、週に150分以上のウォーキングです。

将来の不安に対して対策する

芥川龍之介の遺書に自殺する「動機」としてこのように書き残しています。
「少くとも僕の場合はただぼんやりした不安である。何か僕の将来に対するただぼんやりした不安である。」

狩猟採集民はシンプルな生活をしていました。毎日獲物を求め、猛獣と遭遇したら逃げ、見知ったコミュニティの中で寝るまでの時間を過ごす。この同じ生活を繰り返していたため、将来の計画をたてるという必要がなかったのです。
しかし現代は、将来の選択肢が多く、仕事面や金銭面など5年後、10年後の計画を立てる必要性もあります。それゆえに遠い未来の起こるか分からない不安をかかえるのですが、我々の遺伝子はその将来の不安に対応する術をもっていないというのです。

その将来の不安に少しでも対処するために必要なことが、下の2つの内容です。

自分の価値観を明確にする

自分の価値観を明確にすることで、自分の道をはっきりさせます。
未来に複数の可能性があると、将来のイメージがぶれ、将来の不安を助長します。そのため、自分の価値観(自分の中で重要なこと)をはっきりさせることで、将来の自分のイメージがぶれずに「これ」といった方向へ進むことができます。
これがぼんやりした不安を解決する唯一の方法なのです。

本書では、自分の価値観を明確にする 方法やテクニックを数多く紹介されています。
詳細説明は割愛しますが、「価値評定スケール」というもので価値観を定め、「パーソナルプロジェクト分析」で自分の価値観に沿った行動を決定する。といったものです。

これは、前の記事で紹介した「エッセンシャル思考」の考え方とも通じますね。
興味ある方は、下の記事もどうぞ。

時間の大切さを見直したいあなたにお送りする「エッセンシャル思考」【要約】

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死を想い、今を生きる

現代人は、いつ訪れるかもわからない「遠い死の予感」に対して無意識に不安を募らせます。
狩猟採集民は、遠い将来のことを考える必要がなかったため、遠い死の予感が少なかったそうです。
そこで、私たちが死への恐怖を乗り越えるための方法として下の2つが紹介されています。

  • 畏敬の念をもつ
    • 「畏敬」とは、なにか自分の理解を超えるような対象に触れた際にわきあがる、鳥肌がたつような感情のことで、この畏敬の念をもつことは、ポジティブな感情を引き起こし、健康や長寿に大きな影響をもつとのことです。
    • 具体的には、自然、アート、偉人といったもので、これらに触れて鳥肌が立つような感動を覚える回数を増やすことがいいと言っています。
  • 瞑想する(マインドフルネス)
    • 不安や鬱の対策に瞑想が効果があるという研究結果は、数多く報告されています。
    • 瞑想でなくても皿洗いや部屋の掃除などの日常的な家事のときに、ひたすらその作業に集中することを続けるだけでも効果があるとのこと。

人生のあらゆる面を遊び化する 

そして、最後は「遊び」です。よく働き、よく遊びなさいということではありません。
遊びは仕事の息抜きなどではなく、それ自体が生存の必須条件であるといっているのです。
狩猟採集民にとって、遊びと生活はイコール。
遊びのために生きるのではなく、生きることそのものが遊びなのです。

現代人の問題を解決するには、仕事・育児・勉強といった人生のあらゆる面を「遊び化」していく必要があると言っています。

その方法を簡単に言うと下の2点です。

生活にルールを作ってゲーム化する
  • 何時に~をする。といった簡単なルールを実行することで、生活にルールを取り入れられます。
    自分の意志力との勝負です。まさにゲーム化ですね。
自分に報酬を与える(フィードバック)
  • TODOリストの完了したらチェックマークを入れる。これだけでも脳は報酬と感じるそうです。
  • 自分で決めたルールをクリアすれば、クリアしたことをカレンダーや日記などに記載する。

こういったことから、あらゆる面を遊び化していけるのだと思います。

 

要約は以上です。

本書では、もっと具体的なテクニックがふんだんに盛り込まれています。

私は、このテクニックを片っ端からやっていますし、効果も実際に感じています。
そこらへんのこともいつか紹介したいと思っています。

興味のある方はぜひ本書を手に取って読んでみてください。
 

 

 

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