こんにちわ。じまろーです。
さつまいも主食計画を検討しています。
その理由は2つ。
沖縄の長寿食については、下の本を要約させてもらっていますので、ぜひご覧ください。
沖縄の百寿者研究から学ぶ健康長寿の食事法「オキナワ式食生活革命」【要約】
1970年代、沖縄は世界で最も長寿の人たちが住む島でした。欧米では65歳以後の老後につきものの疾患や老化のプロセスを沖縄人は克服してしまっているようでした。その理由は、沖縄の食生活をはじめとした沖縄文化が根っこにあるのではないかと、研究された結果をまとめた本です。
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さつまいもを主食にする際に、気になっていることは下の3点。
ここらへんを、じまろー的に調べてみました。
こんな方におすすめ
- わたし、胃腸が弱いんですが、焼き芋食べれますか?
- わたし、ダイエット中ですが、焼き芋食べていいですか?
- 焼き芋のGI値、GL値が気になります。
- 焼き芋って、どうやったら甘くなりますか?
- さつまいもを甘~くするには、どう調理すればいいですか?
さつまいもの栄養
まずは、下の比較表をご覧ください。
サツマイモの主要栄養成分値(可食部100g当たり)
焼き芋と玄米の比較
さつまいもは、白米はもとより、玄米にも負けない栄養素を誇っています。
可食部100gで比較すると、エネルギー(kcal)はほぼ同じです。特筆すべきは、下の栄養素で玄米に完全勝利していることですね。
それぞれの栄養素の効能は割愛しますが、ミネラル、ビタミンがバランスよく含まれているのがよく分かると思います。このバランスの良さから「準完全食品」と呼ばれたりします。
ビタミンCが含まれているってのは魅力ですよね。さつまいもに含まれるビタミンCは、他の野菜と比較して、より熱に強いことが分かっています。朗報です。
その他の特筆すべき栄養
栄養成分表に出てこない成分で特筆すべきものがあります。
ポリフェノール(フラボノイド)
クロロゲン酸は、コーヒーに含まれるポリフェノールとして有名。含まれるクロロゲン酸は、コーヒー1杯あたり55~240mgに対し、さつまいも100gあたり228mgで、コーヒーに劣らない量が含まれています。
さつまいものアントシアニンは、皮部に多く含まれているので、皮を食べることが推奨されています。実も紫色したさつまいもは、実にもアントシアニンが含まれています。
ヤラピン
さつまいもには、さつまいもにしか含まれない「ヤラピン」という成分が含まれています。ヤラピンと食物繊維との相乗効果により便秘を防ぐと言われています。
さつまいものGI値、GL値
さつまいものGI値
主要な主食のGI値は下のとおりです。
GI値 | |
さつまいも | 55 |
じゃがいも | 90 |
玄米 | 55 |
精白米 | 88 |
さつまいものGI値は55です。玄米と同じで低GI食品となります。(GI値60以下が低GI食品)
ただし、この値は調理法が考慮されていません。生食の場合のGI値です。
調理法を考慮すると、下のようになります。
GI値 | |
干し芋 | 55 |
焼き芋 | 80~85 |
茹で芋 | 40~45 |
蒸し芋 | 45~50 |
焼き芋のGL値
焼き芋のGL値は、上記の式で考えると、さつまいも可食部100gあたりの炭水化物量は39gなので、39g×85(GI値)÷100=33.15
高GL食品となります。精白米と同等レベルです。
GI値もGL値も高いですね。これを解決する方法は、冷やすことです。
焼き芋の科学(βアミラーゼの力)
焼き芋調理は奥が深いです。
焼き芋の重要な要素として、「柔らかさ」と「甘味」があります。
さつまいもの柔らかさ
人間は、生のデンプンは消化できないので、多量の生のさつまいもを食べると消化不良を起こすことがあります。焼き芋などの加熱調理は、まず、熱によって、ある程度組織の構造を破壊することで、さつまいもを軟らかくする必要があります。組織や細胞の構造をある程度壊すためには、高温が必要で、100℃まで上げることが望ましいと言われています。
さつまいもの甘味
さつまいもには、βアミラーゼという消化酵素が含まれていて、この消化酵素が焼き芋の調理過程で、デンプンを分解してくれます。この分解で、麦芽糖(マルトース)ができるのですが、これが甘いのです。
下の表は、生芋、焼き芋の糖量を比較したものです。焼き芋でグーンと麦芽糖(マルトース)が増えていますね。
しかし、このβアミラーゼは、生のデンプンには作用できません。この酵素は、糊のような状態(この状態を糊化といいます)になったデンプンに作用するのですが、さつまいもの多くは、およそ70℃以上の温度で糊の状態に変わるので、焼き芋の甘味の元となる麦芽糖は、70℃以上で生成します。
一方、β-アミラーゼはタンパク質なので、高温で変性して麦芽糖を作る作用を失います。サツマイモのβアミラーゼは比較的熱に弱く、約70℃で壊れてしまいます。つまり、サツマイモ品種が甘くなるのは、デンプンが糊化していて、なおかつβ-アミラーゼが壊れていない70℃前後の極く狭~い温度の範囲だけなのです。
このことから、柔らかくて、甘~い焼き芋を作ろうと思ったら、麦芽糖が生成する70℃付近の温度を長~く保って、最終的には100℃近くまで温度を上げる調理法が必要です。
奥深いでしょ。
この70℃付近の温度をどれだけ長くキープできるかが肝で、ゆっくりと時間をかけて加熱する石焼き芋は、科学的に理にかなっているんですね。
電子レンジでは、70℃の温度がキープできず、低温調理では、最後の100℃まで温度を上げられないので、おいしい焼き芋ができないのですね。
まとめ
いかがでしょうか?
焼き芋は奥が深いですね。
よく「消化は咀嚼からすでに始まっている。だから、よく噛んで食べましょう」と言いますよね。よく噛むことで、唾液のαアミラーゼによって分解が促進され、胃腸の負担を軽減してくれます。
そして焼き芋の麦芽糖生成のメカニズムは、口に入る前からデンプンの分解を進めてくれるということです。70℃の温度をキープすればするほど、麦芽糖(マルトース)が増え、それにともない、さつまいもはどんどん甘くなり、どんどん胃腸に優しくなるのです。
胃腸が弱い方は、唾液や膵液がデンプンを消化する働きを、さつまいもが持つβアミラーゼに一部、お任せしてしまうことができるんですね。
デンプン分解の順番
焼いも調理(βアミラーゼ)▶ 唾液(αアミラーゼ)▶ 膵液(αアミラーゼ)
GI値、GL値は、「食後血糖値の変化から糖質が消化される速さを相対的に表す指標」といえます。これより、「GI値、GL値が低いこと」と「消化によいこと」は基本的には逆相関することを理解しなければいけません。玄米も消化によくないと言われていますしね。
さつまいもは、調理方法で、GI値を調整できるため、体調に合わせて、調理方法を代えて食べましょう。
胃腸の調子がよければ、ホクホクゆで芋や、蒸し芋で、ダイエット用には、食べる前に冷やしてレジスタントスターチを増やしてから食べるのが良いかもしれません。
胃腸が弱い方は、ネットリ蜜たっぷりの焼き芋を少量がおすすめです。その甘~いいもを、じっくり口の中で咀嚼して唾液のパワーも最大限に使うと、消化に悪いと噂のさつまいもも怖くありません!
これでさつまいも主食計画実行できます。
ネットリ蜜たっぷりの焼き芋を作るなら、オーブントースターが簡単で失敗なし!毎日食べるなら、オーブントースターに投資するのがおすすめです。下の記事で焼き芋目線のオーブントースター選びをしているので、ぜひご覧ください!
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わたしは、オーブントースターの焼き芋モードで2回調理(25分×2回)して、ネットリ焼き芋にして食べています。食べた後は手がベトベトになりますが、いつも幸せな気分になれますよ。焼き芋モード恐るべしです。
下のものは、私の愛用オーブントースターの最新版です。トースター操作部に焼き芋🍠ボタンがあり、押すだけでさつまいもが焼けます。