こんにちわ!じまろーです。
瞑想にどういうイメージを持っていますか?少し近寄りがたいイメージですか?
もし、あなたがテニスがうまくなりたいと思ったら、テニスの練習をして、テニスのコーチに教えてもらって、ジョコビッチ選手の試合を見て勉強しますよね。
では、あなたが心を鍛えて平安と落ち着きを手に入れて、頭で暴れる思考を抑えたいと思ったら、どうしたらいいでしょう。
マインドフルネスを学んで、瞑想の練習をして、導師の話を聞きにいきましょう。導師とは、「人々を導く師、仏教の教えを説く僧」という意味です。つまり、導師は、瞑想会のマイケル・ジョーダンなわけです。
そんな導師の説く話をまじえ、分かりやすくマインドフルネスについて教えてくれるのが、この本です。
しかも、1日10分で、十分マインドフルネスのメリットを得られると言っているのです。なんだか、続けられそうな気がしてきますよね。
あたまを「からっぽ」にするレッスン(2020年)
アンディ・プディコム著
著者は、大学在学中に僧を志し、世界各地の寺院や僧院で修行を積んだのち、チベットの僧院で正式な仏僧となった人です。2004年にイギリスに帰国し、瞑想普及のための団体を設立。
本書は、ビル・ゲイツが2018年、2020年に読んでおくべき1冊として推薦した本として有名です。
この記事は、下のような人に向けて書いています。
こんな方におすすめ
- マインドフルネスに興味があります。
- 瞑想がうまくできません。
- 瞑想って10分で効果あるんですか?
マインドフルネスとは
まずは、簡単にマインドフルネスと瞑想の関係について説明します。
マインドフルネスとは
ほかのことに気を取られたり、上の空で考え込んだりせず「今この瞬間」に存在することを意味します。心を落ち着け、一切のこだわりも予断も捨てて自然な意識を保つということです。
私たちは日々、ありとあらゆるささいな考えや感情にとらわれ、自分や他人について批判したり決めつけたりして毎日を過ごしています。それとは対照的な状態です。
瞑想とは
マインドフルネスを実践するために最適なコンディションをつくりだすテクニックのひとつ。
世界には数千もの瞑想法が存在し、それぞれに歴史や伝統も異なれば、重視する点も違います。とはいえ、大部分の瞑想法の中心にあるのは、集中と同時にリラックスし、自然な意識を保つことです。
その瞑想を1日10分するだけで、メリットを享受できると言います。
瞑想は「量より質」なのです。
では、その質を上げるためにはどうしたらいいのでしょう。
瞑想を知り尽くした導師の話を聞くことです。
導師の言葉
瞑想というものが漠然としていて、どういうものかはっきり分からない。ちゃんと瞑想できているかどうか分からない。そんな悩みを持つ方は多いと思います。そんな私もそうです。
本書で紹介されている僧院の導師の話。これが、見事に瞑想というものを理解させてくれます。今回紹介する2つの話は、瞑想に少しでもされたことがある方にとっては、大変学びとなる話だと思います。
導師の説法「道」
「頭をからっぽにする」というのは、「考えないこと」「思考を止めること」ではありません。著者も僧院に入る前にはそう信じていて、「静かでからっぽな心」になれることを願っていました。しかし、毎日毎日、頭の中を駆け巡る思考を止められないまま、行き詰まってしまいました。そんなとき、導師が、瞑想というものを説いてくれたそうです。
導師はまず、往来の激しい道路の脇に目隠しをして座っているところを想像するように言いました。
「今、君には走り去る車の音など背景の音は聞こえるが、目隠しをしているのでその光景は見えない。瞑想をはじめる前というのは、これに似ている。心の中の雑音、つまり様々な雑念のせいで、座ってリラックスしようとしても、まだその雑音が続いている感じがするのではないか?」
「では、次に目隠しを取ったところを想像してみなさい。はじめて目の前の道路が、自分の心が、はっきり見えるようになる。通り過ぎる車、その様々な色や形や大きさが見える。車の音に気を取られることもあれば、外見に関心を引かれることもあるだろう。いずれにしても、これがはじめて目隠しを取ったときの状態だ」
「この段階で、瞑想を学んでいる者がおかしなことを言いだすのだ。『いったい何が起こっているのでしょう?これほど多くの雑念がどこから来たのかわかりません。こんな考えるようになったのは、瞑想のせいに違いありません』と。まるで瞑想が彼らの状況を悪化させているかのように」
「まず、はっきりさせておかなければならないのは、瞑想が君が考えているようなものではないということだ。瞑想はただ君の心を明るいライトで照らし、よく見えるようにしているだけだ。この明るいライトは意識だ。ライトをつけた時に見えたものが気に入らないとしても、それは日ごろの君の心の動きをそっくりそのまま映し出しているのだ」
「はじめは、そう見えるものだ。君だけじゃない。誰でもそうだ。だからこそ、心の修行がとても大切なのだ。こんなふうに混乱した状態の心を見ると、どうすればよいか分からなくなる。人によってはパニックになる。力ずくで考えを止めようとする者もいれば、それに夢中になってしまう者もいる。だがこれらの作戦はどれも、真実から目をそらそうとしているにすぎない。往来の激しい道路のことを思い出してみれば、それは道端から立ち上がって車の間を走っていき、往来をコントロールしようとするに等しい。これはかなり危険な戦法だ」
「こうしてみてはどうだろう。車の間を走り回って何もかもコントロールしようとするかわりに、今いる場所にしばらくじっとしているのだ。するとどうなるか?道端に座り、行きかう車をただ見ていたらどうなるか。ラッシュアワーでも真夜中で車通りが少なくても変わりはない。ポイントは、道端に腰を落ち着け、車の往来を見ているのに慣れることだ。」
「このように瞑想にアプローチするようになると、視界の変化に気付くはずだ。思考や感情から1歩距離を置くことで、空間の広がりを感じられる。自分が傍観者で、思念、すなわち車がゆきかうのをただ見ている存在のように感じられるかもしれない。だがそれを忘れてしまうことがある。そして、はっと気付くと、恰好の良い車を追いかけて道を走っている。自分の考えを追いかけ始めるのだ。だが突然我に返り、自分のしていることに気付く。その瞬間が道路脇に戻るチャンスだ。また別の時には、嫌な見た目の車を見つける。君は迷いなく道路にでて、それを止めようとする。しばらくの間、その感情や思考に抵抗しようとした後、ようやくまた道路に出ていたことに気付く。また、その瞬間こそが道路脇に戻るチャンスなのだ。」
「これは時間とともに楽になってくる。道路に走り出たくなることが減り、思念が通り過ぎていくのをただ座って見ているのがだんだん容易になってくる。それが瞑想の過程だ。」
この導師の話から学ぶことは、瞑想とは思考を止め、心をコントロールするものではないということです。瞑想とはコントロールを手放して1歩下がり、受身の姿勢で注意を集中することを覚え、その一方で心を落ち着けて自然な意識を保つプロセスなのです。
導師の説法「青空」
それでは、次に「頭がからっぽ」な状態とはどういった状態なのでしょうか。それをイメージできる導師のお話があったので紹介します。
「すっきりと晴れた青空を想像してみなさい。いい気分だろう。」
「次に、自分の心がこの青空のようだと想像してみなさい。雑念とか混乱とか衝動のことではなく、心を奥底にある自然な状態のことを言っているのだ」
「今の心が、どんな状態かは関係ない。ただそういう状態を想像するのだ。最後にリラックスした幸せな気分だったときのことを思い出せば、想像するのは難しくないはずだ」
「よろしい。では、次にどんより曇った空を想像してみなさい。青空は全く見えず、ただ灰色の雲が重く垂れこめた空を。あまりいい気分ではないだろう?この雲が君の心の中の思念だと考えてみなさい。ある時は白くふわふわして心安らぐ光景に見えるが、またある時には灰色でどんよりしている。雲の色はようするにその時の気分や機嫌をあらわしているのだ」
「君は飛行機に乗ったことがあるね?出発のときに曇っていたとしても、飛行機に乗って雲の上に行けば、そこには青い空しかないことがわかるはずだ」
「つまり、空はいつでも青いのだ」
この導師の話から学ぶことは、その時の気分がどうであれ、心は本来、青空のように常に変わらないものだという考えです。青空は、どうにかして作り出さなければいけないというものではなく、青空とはすなわち「からっぽの状態」であり、それはいつでもそこにあるのです。
瞑想とは、雲を寄せ付けないように努力することではありません。むしろ、庭にデッキチェアを出して、流れていく雲を眺めるようなものです。時には雲の隙間から青空がのそくこともあり、あまり雲に気を取られず、静かにそこに座っていられるときは、さらに広い青空が見えることもあります。
実際には、体験しないと分からないことかもしれません。けれども、こんなふうに心が自由になったらと少しのあいだ想像してみてください。心の中の思念の多さや強さに悩まされない状態を想像してみてください。何よりも自分の心の中に、つねに静かで穏やかで澄み渡った場所があることを、いつでも帰れる場所があることを想像してみてください。それは、人生にどんなことが起ころうと、落ち着いた安らかな気分でいられるということです。
10分間瞑想をはじめてみる
それでは、簡単に10分間瞑想の手順を簡単に紹介します。
瞑想を始める前に
- 背筋を伸ばして楽に座れる場所を見つける
- 瞑想中に邪魔が入らなに様にする
- タイマーを10分にセットする
導入前に意識すること
- 5回深呼吸する。鼻から息を吸って口から吐く。その後、軽く目を閉じる。
- 体が椅子や床に触れている部分の感覚に集中する。
- 上から下に向かって体をスキャンし、楽でリラックスしている部分、こわばったり張ったりしている部分を感じる。
- 自分のムード、気分を感じる。
より深く瞑想するための呼吸法
- 呼吸の出入りをもっとも強く感じる場所をたしかめる。
- 1回ごとの呼吸のリズムや感触をたしかめる。長いか短いか、深いか浅いか、苦しいか楽か。
- 呼吸を静かに数える。息が出入りする感覚に集中し、吸った時に1,吐いた時に2、という具合に10まで数えていく。
- このサイクルを5~10回、または時間のある限り繰り返す。
瞑想を終えたら
- 一切の集中をやめ、20秒ほど心を自由にする。心がせわしなくても落ち着いていてもそのままにする。
- 体がイスや床に触れている部分の間隔に意識を戻す。
- そっと目をあけ、準備ができたと思ったら立ち上がる。
まとめ
いかがでしょうか?
瞑想というものに少しは理解進みましたでしょうか。
わたしは、瞑想をするときは、いつもこの導師の2つの話を思い出します。瞑想時に駆け巡る思考を眺め、ついつい道路に出てしまったら、気づいたタイミングで道端に戻る。このイメージです。
そして、あせらず自分の中に常になる青空が顔を出すのを待つのです。
1日10分であれば、続けることも可能ではないでしょうか。本書でも毎日続けることが大切といっています。欲張らず10分でよいので続けること。その10分は「今ここ」に集中すること。これですね。
本書はまだまだ紹介しきれていない内容が多くあります。ぜひ、手に取って読まれることをおすすめします。
また、瞑想には、下の瞑想ガジェット「CORE」がお勧めです。落ち着いた状態「Calm」と集中状態「Focus」がどれだけ瞑想中に現れたかを定量的にフィードバックしてくれるので、瞑想を続けるモチベーション維持に最適です。
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