こんにちわ!じまろーです。
こんなに投資って神経すり減らすの?って思いながら、自分の感情を抑え込むのに必死こいて投資に取り組んでいます。
そんな私が手に取った、この本。すばらしいです。
「サイコロジー・オブ・マネー(The Psychology of Money)」
モーガン・ハウセル
本書は、経済的成功には、2つの要素が必要と言っています。それは、「運」と「ソフトスキル」です。特にソフトスキルが大事で、このソフトスキルを著者は「The Psychology of Money」と呼んでいるのです。
ソフトスキル
経済的成功には、複雑で測定が難しい人間の心理や行動が大きく関わっているため、何を知っているか(物理や数学などの知識)よりも、「どう振る舞えるか」が重要。ファイナンスの世界では、「何をすべきかを知っていることと、その人が実際に取る行動はまったくの別物」。
重要なことが簡潔にまとめられているため、大変読みやすいです。
大変いい本ですので、是非手に取って読まれることを強くおすすめします!
本書は、著者が伝えたいことが20の章に分けて書かれいます。どれも大事なんですが、本記事では、その中でも「おぉ!」と思ったところをまとめさせていただきます。
この記事は、下のような方に向けて書いています。
こんな方におすすめ
- 一生困らない「富」のマインドセットとは?
- 経済的自由を勝ち取りたいです。
- 投資のことが頭から抜けずに夜もおちおち眠れません。
経済的成功を手に入れるために
本書で述べられている「経済的成功を手に入れるために大切なこと」の中から、特に「これは!」と心に刻みつけておきたい教訓は下のものです。
- 「夜安心して眠れること」を優先してお金の管理をする。
- 投資で結果を出すための最大の秘訣は、時間軸を長くすること。
- 自分の時間をコントロールするために、お金を貯め使う。
- 「誤りの余地(安全域)」を何よりも大切にする。
- 自分がしているゲームを明確にする。
これらについて、説明しますよ。
「夜安心して眠れること」を優先してお金の管理をする
経済的成功のためには、「運」の要素を忘れてはいけません。運が良いということは、運が悪いという可能性もあるということです。95%の確率で勝つと分かっている勝負は、20回に1回は負ける可能性があり、長い人生のいずれかは負けるときが来ることを示しています。それを人は忘れがちです。その1回の負けで人生が破綻する人も多くいます。
夜安心して眠れるために必要なことは、「足るを知る」ことです。「十分」という感覚です。
「足るを知る」ための4か条があります。
動き続けるゴールポストを止める
努力して結果を手に入れても、それに合わせて基準(ゴール)を上げ続けるなら、いつまでたっても結果を追い求め続けなければなりません。これは「強欲」というものです。目標を決めて、その目標を十分と考えることが必要です。
「富」のゲームに参加しない
他人の「富」と自分の「富」を比べようとしないことです。他人と自分は必要なものは違うということを知ることです。
吐くまで食うな
自分がどれだけ食べられるかを知るためには、吐くまで食べるしかありません。しかし、誰もそんな無茶はしません。ところが、ビジネスや投資にはこれが通じません。破産したり、続行不能になるまで「もっと多く」得ようとする人が後を絶ちません。
大きな利益が得られる可能性があっても、危険を冒す価値のないものが多い
これは、言葉のとおりです。
これらを守る最善策は、それ以上のリスクを取るのをやめるタイミングを見極め、「もう十分だ」と考える大切さを知ることです。
この「十分な量」を確保するための一番の方法が、次に紹介する「時間」です。
投資で結果を出すための最大の秘訣は、時間軸を長くすること
時間の力は、あなたの想像をはるかに超えます。それを実感できる話が紹介されていました。
氷河期が起こしたのは、わずかに涼しい夏
氷河期がなぜ起こったのか?という問いに現在、確かだと考えられている答えが、次のようなものです。
太陽の周りを公転する地球は、太陽と月の引力による周期的な地軸のずれにより、わずかに夏が涼しくなる。その涼しい夏により、前年降った薄い雪が溶けないで残る地域が増える。雪が残ると、次の年はより雪が積もりやすくなり、前年より雪が残りやすくなる。雪は日光を反射するので、地表の温度が上がらず気温が下がり、冬により雪が降りやすくなる。これが数百年続くことで、地球が氷に覆われることとなった。
これは、途方もない結果を生み出すのに、途方もない力は必要ないことを現しています。
ウォーレン・バフェットの資産の95%以上は65歳以降に得られた
投資の神様と言われるウォーレン・バフェット。彼の総資産は、845億ドルを超えるそうです。
それは、投資の能力によるところもありますが、一番の大きな理由は「4分の3世紀に渡り、投資を続けたこと」です。もし彼が30歳から投資をはじめて、60歳で引退していれば、彼の総資産は1090万ドルとなり、99.9%も少なくなるのです。
複利の力は偉大です。しかし、私たちは、この複利の力を直感的に理解できません。そのため複利が持つ可能性を無視して、他の方法で問題を解決しようとしてしまいます。これは危険なことです。
良い投資とは、そこそこのリターンを繰り返し何度も手に入れ続けることなのです。そのとき、複利が最大の力を発揮します。
本書で投資に関する最強かつ最重要なアドバイスが書かれた本を書くとすると題名は「黙ってじっと待て」ということです。
自分の時間をコントロールするために、お金を貯め使う
何のためにお金をためているのか。
人間の幸福感をもたらす信頼性の高い要因は「人生を自分でコントロールしている」というはっきりとした感覚である。
好きなときに、好きな人と、好きなことをする。これが、自分の人生をコントロールしているということですね。
そのために、経済的自立を得たいのだ、いうことを忘れてはいけません。
しかし、経済的自立を得るために、投資パフォーマンスを上げようとして、膨大な時間を投資の分析等に費やすことは、はたして、自分の時間をコントロールできているのか?ということを良く考えないといけません。
膨大な時間を費やさずに、少ない労力でそこそこのリターンで満足することができるのなら、それが一番だということです。これこそ「足るを知る」ですね。
「誤りの余地(安全域)」を何よりも大切にする
誤りの余地
誤りの余地を残しておくというのは、不確実性、無作為性、偶然性などの「未知数」の存在を常に認めること。「こうなるだろう」と考えた出来事の範囲と、実際に起こりえる出来事の範囲の間に余地を設けて、失敗してもまた挑戦できる余力を残しておくこと。
この「誤りの余地」は、確実性のない偶然に支配された世界を安全に進み続けるための唯一の方法なのです。具体的には、「貯金」や「リスクの高い投資(レバレッジなど)に投資しない」ということになります。
これにより、どんなことにも耐えやすくなり、この耐久力があるから、時間を味方につけ、長期間にわたって勝負を続け、最大の利益を得やすくなるのです。
自分がしているゲームを明確にする
投資は、長期、中期、短期で、それぞれで投資資産の価値は違います。例えば、短期では、価値は関係なくその日に上がるか下がるかだけが重要です。その短期トレーダーの動きによって長期に投資するトレーダーにとって見合わない価格まで価格が上昇する場合もあるということを忘れてはいけません。
そして、この見合わない価格まで上昇しバブルとなる原因のひとつは、「別の時間軸でゲームをしている他人から、深く考えずに投資のヒントを得ようとする人が多いから」なのです。
投資においては、「自分がどれくらいの時間軸で投資をしようとしているかを忘れず、別のゲームをしている他人の言動に惑わされないこと」ほど大切な考え方はありません。
そのためにオススメの方法として、「自分がどんなゲームをしているかを、改めて言葉に書き出して確認する(ミッションステートメント)」ことが良いと紹介されています。
著者のミッションステートメントが紹介されていて参考になりましたので、そのまま紹介します。
私は世界が長期的に経済成長を遂げることを楽観視し、インデックスファンドを中心に投資するパッシブな投資家であり、今後30年間、経済成長による恩恵が自分の投資先にもたらされると信じている。
まとめ
いかがでしょうか?
わたしも、「自分がどんなゲームをしているかを書き出す」に挑戦しましたが、うまく書けなかったです。つまり、自分がどんなゲームをしているかを、きちんと整理できていないんですね。
きちんと整理したいと思います。まとまっていないですが、私のふわふわした中でも重要視しているのは、下のようなことで、これらをまとめた投資スタイルをもう少し熟考します。
- 投資にかける時間は少なくして、リスクは少なく、夜はぐっすり眠ることが一番大切です。
- それによって、リターンが減ることは受け入れるつもりです。
- 短期で儲けようとは思わず、10~15年くらいの期間で、インデックスを中心に投資をしようと思っています。
ってな感じです。
自分のルールの確立。これが大切ですね。痛い目にあう前にきちんと整理しないと。
今回紹介さえてもらったのは、ほんの一部です。本当にすべて役に立つことばかりです。
ぜひ手に取って読んでみられることをおすすめします。