2月にスーパーで見かける魚の栄養価を比較。鰆、鱈、鱸、鯛、鰤

2021年2月27日

今の季節、スーパーで、今日は何の魚を食おうかと、鮮魚コーナーをぶらつくと、下の魚たちをよく見かけます。

  • 鰆(サワラ)
  • 鱈(タラ)
  • 鱸(スズキ)
  • 鯛(タイ)
  • 鰤(ブリ)

選定基準として、味や今週の献立ローテのことが一番ですが、それに加えて、どれがからだに良いのだろう?ってことも選定基準のひとつになるお年頃です。

エネルギーと3大栄養素比較

そこで、上記の魚の栄養比較をしてみました。
データは、文部科学省作成の食品成分データベース(2019年データ)から抽出です。
それぞれ可食部100gのデータです。

まずは、エネルギーと3大栄養素。目立つのは、鱈(タラ)の脂質の少なさと、鰤(ブリ)の脂質の多さです。
ダイエットには鱈(タラ)、太りたいときは鰤(ブリ)といったところでしょうか。
確かに脂ののったブリはあまり多く食べれないですね。

ミネラル

次にミネラルです。そこまで特筆すべき点はないのかなぁといった感じです。

ビタミン

ビタミンについては、鱸(スズキ)のビタミンAが抜けてます。
それ以外は、鰆(サワラ)と鰤(ブリ)がビタミン多くもってる感じです。

脂質

脂質については、前述のとおり、鰤(ブリ)が多く、鱈(タラ)が少ないのですが、鰤はオメガ3とオメガ6の割合でオメガ3の多さが一番です。
鰤(ブリ)は、脂質多めだけど、良い脂の割合も多いよ。ってことですね。
でも脂なんでほどほどがいいんでしょうが。

必須アミノ酸

そして、必須アミノ酸です。必須アミノ酸には9種類あって、その中でどれが一つ欠けてもだめよってのがアミノ酸スコアというものです。

アミノ酸スコアは、食品のアミノ酸バランスを評価する指針となっていて、からだに必要な摂取量から算出し、9種類の中で一番点数の低い必須アミノ酸スコアが、その食品のアミノ酸スコアとなる、ということです。

魚はかなり高得点となるのですが、アミノ酸スコア100以上は、すべて100点とすることが決まっており、魚に関しては、アミノ酸スコア100の食品がずらりと並ぶわけです。しかし、100以上のスコアを計算結果をそのまま比較したらどれが一番スコアが高くなるの?ってのが気になって計算してみました。

計算式は、「食品たんぱく質の第一制限アミノ酸含有量(mg/g:たんぱく質) ÷ アミノ酸評定パターン当該アミノ酸含量(mg/g:タンパク質) × 100」となります。

食品たんぱく質第一制限アミノ酸含有量:その食品に含まれるたんぱく質量の中で一番少ない必須アミノ酸の量のことです。

アミノ酸評定パターン当該アミノ酸含量:タンパク質の栄養価を判定するための判断基準となるべきタンパク質中のアミノ酸含有量。ヒトのタンパク質所要量とアミノ酸必要量の研究を基礎として設定したパターンを使います。下の表で使用した評点パターンは、厚生労働省作成の日本人の食事摂取基準(2015年)総論 たんぱく質 を参照しています。

アミノ酸スコア計算結果

アミノ酸スコア計算結果

上がそれぞれの必須アミノ酸スコアを計算したものです。
結果、全ての魚で「フェニルアラニン」という必須アミノ酸が他の必須アミノ酸のスコアの中で一番低い点数となったため、その点数がそれぞれの魚のアミノ酸スコアとなります。

この中でアミノ酸スコアの第1位は、鰆(サワラ)です!
大好きな魚なんでうれしいです。
2位は、僅差で鯛(タイ)、鰤(ブリ)、鱸(スズキ)が続きます。

驚きは、鱈(タラ)が最下位だったことです。
この計算式ではアミノ酸スコアが100点いかない・・・。
個人的には、鱈(タラ)のアミノ酸バランスは素晴らしいと思っていたので・・・ショックです。

このアミノ酸スコアは食品に含まれるアミノ酸をスコア化したものですが、最近は、「食品に含まれる量ではなく、人間の体に吸収される量で評価されるべきじゃない?」って考えもありまして、それが上記の順位に影響するかどうかは分かりませんが、鱈(タラ)の頑張りに期待です。

また、食品ひとつのアミノ酸スコアではなく、食事の食べ合わせで足りないアミノ酸を補完するって考えが良いと思います。

次は、そんなアミノ酸スコアと食べ合わせについて考えてみたいです。

 

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