こんにちわ。じまろーです。
スーパーで食品のラベルを見ていると、「非遺伝子組み換え」という表示をよく目にします。
よくよく考えてみると、
遺伝子組み換え食品っていったい何者なのだろう?
健康によくないのだろうか?
って疑問がわいたので、そこらへんを調べてみました。
遺伝子組み換え食品とは
他の生物から有用な性質を持つ遺伝子を取り出し、その性質を持たせたい植物などに組み込む技術(遺伝子組換え技術)を利用して作られた食品
遺伝子組換え食品Q&A 厚生労働省医薬食品局食品安全部(平成 23 年 6 月 1 日改訂第9版)
遺伝子組み換え食品はどんなものがあるの?
日本で食品として厚生労働省に認可されているものは、農作物で7作物あります。
遺伝子組換え食品Q&A 厚生労働省医薬食品局食品安全部(平成 23 年 6 月 1 日改訂第9版)
ほとんどのものに害虫抵抗性と、除草剤耐性が付加されています。
害虫耐性
害虫耐性をもつ遺伝子組み換え食品には、殺虫タンパク質(Btたんぱく質)が含まれており、害虫が食べると死んでしまいますが、ヒトや家畜では胃の中でアミノ酸にまで分解されるので問題ないとされています。
また、今まで外注に強い作物が食品や飼料として多く消費されてきましたが健康被害は報告されていません。
除草剤耐性
除草剤耐性のもつ食品は、大量の除草剤の使用ができます。アメリカの大規模農場では小型飛行機やヘリコプターで大量散布されます。
農業排水の周辺環境への影響が懸念されています。
遺伝子組み換え食品のメリットとデメリット
遺伝子組み換え食品のメリット
遺伝子組み換え食品のメリットは下の3つです。
メリット
- 品種改良にかかる時間の大幅短縮
- 農産物の安定的な生産と供給が可能
- 害虫除去や除草にかかる工数削減
遺伝子組み換え食品のデメリット
遺伝子組み換え食品のデメリットは、下の1点につきます。
デメリット
- 遺伝子組み換え食品を食べることの長期的な影響が未知数
除草剤耐性や、害虫耐性などの遺伝子組み換え作物の導入は、1996年に始まったばかりで、まだ十分な研究がされていません。
進化の面から見てみると、遺伝子組み換え食品というのは、「これまで地球上で起きた、もっとも急激な植物の進化と生態系の変化」と言えます。
この急激な変化に人間が対応できるかどうかは長期的な観察と継続的な研究が必要です。
遺伝子組み換え食品の動物実験
遺伝子組み換え食品の動物実験は多く実施されています。
ただし、産業界につながりをもつ科学者が実施した研究からは、遺伝子組み換え食品の有害な影響がほとんど報告されず、そうしたつながりをもたない科学者たちは有害な報告をする傾向があるようです。
- フランスの研究グループは、殺虫剤と除草剤への耐性をもつとうもろこしをラットに与えたところ、腎臓や肝臓に毒素の痕跡を発見した。
- イタリアで、除草剤に耐性をもつ大豆を与えたつがいのラットの胎児の遺伝子に有害な影響が認めれれた。
- デンマークでは、害虫耐性をもつ米を食べたラットの小腸や胃、すい臓の重量に異変を認めた。
- ロシアで、遺伝子組み換え大豆を食べたラットから生まれたラットで死亡率の上昇や成長阻害が見られた。
- 英国で遺伝子組換えのじゃがいもをラットに食べさせたところ、免疫力の低下が見られた
などの報告がありますが、どれも「遺伝子組み換え食品の影響とは言い切れない」という結論となっています。
マウスに対し4世代に渡り遺伝子組換えダイズの影響について経過を追った別の実験では、遺伝子組換えダイズはマウスに対して死亡率や成長に影響を与えないことが報告されています。
(Brake DG, Evenson DP. Food andChemical Toxicology 2004;42:29-36)
このように全く問題ないという報告もあります。
世界の動向
世界の遺伝子組み換え農作物栽培状況
下の図が、遺伝子組み換え農作物の世界の栽培状況です。
北南米で活発に行われている一方、欧州ではポルトガルとスペインの一部だけとなっています。
日本は生産されていません。
この図から、各国で遺伝子組み換え食品に対する考え方に違いがあることが分かりますね。
まとめ
いかがでしょうか?
何十年後か、何世代後かに結果が出たときに、何も影響なかったという結果も大いに考えられます。
自然に発生する突然変異を利用する品種改良や、性質の異なる品種同士を交配させる品種改良とそう大差ないのでは?という考えも理解できます。
しかし、わたしは下の3つの理由で、遺伝子組み換え食品をできるだけ遠ざけていこうと思っています。
3つの理由
- 遺伝子組み換え食品の長期的な摂取による影響がゼロとは言えない。
- 除草剤などの大量散布によって作られた作物を食べていると思うとあまり気持ちいいものではない。
- 遺伝子組み換えしていない食品が比較的安価で入手可能
海外産のコーン油や大豆油などは、ほぼ遺伝子組み換えのとうもろこしや大豆が使われていると聞きますので、買う機会があればよくラベルを見てみるようにしてみてはいかがでしょうか。